投資信託には購入時、保有時、売却時にそれぞれ手数料を支払います。
それ以外にその他の手数料(隠れコスト)があり、前者の手数料については目論見書を見れば料率について確認することができますが、その他の手数料(隠れコスト)の詳しい料率は目論見書には記載されていません。
目論見書を見るだけでは隠れコストと実質コストがいくらかかるのかを把握することができません。そこで、目論見書以外に運用報告書も確認し隠れコスト実質コストを把握する必要があります。
投資信託にかかるコストのおさらい
・購入時手数料
・信託報酬
・信託財産留保額
・その他のコスト(隠れコスト)
上記4つの手数料の合計を出せば実質コストの計算ができます。
今回はその他のコスト(隠れコスト)の確認方法について詳しく見ていきます!
その他のコスト(隠れコスト)の確認方法
確認方法は目論見書ではなく、運用報告書を見て、その中の「総経比率」と「費用明細の合計」を確認します。
総経比率とは
「総経比率」とは、信託報酬とその他の費用で合計される、運用や管理にかかった費用の総額のことです。
その他に、ファンド・オブ・ファンズの様な形式を用いている場合、投資先ファンドの運用管理費も含まれます。しかし、募集手数料、売買委託手数料や有価証券取引税は含まれない場合が多いようです。
費用明細とは
費用明細見ると、運用期間内にかかった手数料の詳細とその合計を確認することができます。
eMAXIS Slim 米国株式(s&p500) を例にとると、運用報告書には「1万口当たりの費用明細」と書かれています。中身は以下の通りです。
・信託報酬
・売買委託手数料
・有価証券取引税
・その他の費用(保管費用、監査費用、その他)
実質コストを把握するには
運用報告書に記載された、「総経比率」か「費用明細の合計」どちらか高い方の手数料の料率を参考にし、購入時手数料と信託財産留保額とを合計して実質コストを把握します。
または「費用明細の合計」と「総経比率」に記されている投資先ファンドの運用管理費用(ファンド・オブ・ファンズの様な形式を用いる場合)を合計してあげ、購入時手数料と信託財産留保額とを合計することで実質コストを把握することができます。
優良な投資信託は購入時手数料と信託財産留保額が無料なことが多いので、実際は信託報酬とその他のコスト(隠れコスト)を合計することで実質コストを把握することができます。
目論見書に総経比率が記載される
2024年4月から運用報告書に記載されている総経比率が、目論見書に記載されるとのことで、投資家にとって実質的なコストの比較がし易くなりそうですね!
以上その他のコスト(隠れコスト)と実質コストの確認方法でした。
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